歯周病は高齢者だけの病気?
「歯周病は年配の人がかかる病気」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?
確かに、歯周病は高齢になるほど発症率が高くなる病気ですが、実は子どもや若い世代にも増えていることが分かっています。
今回は、歯周病の年齢別リスクと予防方法について詳しく解説します。
歯周病は高齢者に多い病気?
歯周病は歯肉の病気であり、プラーク(歯垢)に潜む細菌が原因です。
そのため、歯と歯肉がある限り、誰でも歯周病になる可能性があります。
年代別の歯周病リスク
45~54歳の人が最も歯肉に問題を抱えている
55歳以上では歯周病の割合が減るが、それはすでに歯を失っている人がいるため
つまり、年齢が上がるほど歯周病のリスクは高まるが、そもそも歯を失った人はデータに含まれないため、実際の割合はさらに多い可能性がある。
子どもでも歯周病になる?歯周病の低年齢化が進行中
近年、歯周病の低年齢化が問題視されています。
年齢別の歯肉トラブルの割合
5~14歳:約4割(歯肉炎を含む)
15~24歳:約6割
小学生で「歯周病」と診断されることはほとんどありませんが、**歯周病の初期段階である「歯肉炎」**と診断される子どもは少なくありません。
歯肉炎=歯周病の前兆
歯肉炎は歯周病の初期段階であり、放置すると進行して本格的な歯周病につながる可能性があります。
ただし、子どもは新陳代謝が活発なため、重症化することは稀です。
例えるなら、風邪気味の状態。大事に至る前に対策が必要!
なぜ歯周病はここまで増えているのか?
成人の約8割が歯周病にかかっているといわれ、もはや**「国民病」**と呼ばれるほどの広がりを見せています。
歯周病の原因は生活習慣にも潜んでいる
不規則な生活
疲労やストレス
喫煙
偏った食生活(栄養不足・糖分の過剰摂取)
つまり、現代社会に生きている限り、誰でも歯周病になるリスクがある!
歯周病を予防するには?
1. 正しい歯磨きを習慣化する
歯周病の主な原因であるプラーク(歯垢)をしっかり取り除くことが重要です。
しかし、毎日歯磨きをしているのに歯周病が予防できない人が多いのはなぜ?
それは、歯磨きの方法が間違っている可能性があるからです。
以下のポイントを意識して、歯磨きを見直しましょう。
歯と歯茎の境目を意識して磨く
力を入れすぎず、やさしく磨く
1日2回以上、2~3分かけて丁寧に磨く
2. デンタルフロスや歯間ブラシを使う
歯ブラシだけでは約6割のプラークしか除去できない
フロスや歯間ブラシを使うことで、歯と歯の間の汚れをしっかり落とせる
特に歯と歯の間に汚れが溜まりやすい奥歯は、フロスの使用が必須!
3. 定期的に歯科検診を受ける
歯周病は自覚症状が出にくいので、定期検診が重要!
歯科医院でのクリーニング(PMTC)で歯垢・歯石を除去する
3~6か月に1回の定期検診を受けることで、歯周病の進行を防げる!
歯周病は年齢に関係なく注意が必要!
高齢者だけでなく、子どもや若い世代でも発症するリスクがある
小学生でも「歯肉炎」になっているケースは意外と多い
不規則な生活・ストレス・食生活の乱れが歯周病を加速させる
正しい歯磨き・デンタルフロス・定期検診が歯周病予防のカギ!
「自分はまだ若いから大丈夫」と思わず、今日からしっかり歯周病対策を!